〜第6回新人戦大会総評〜 都高体連サッカー部 女子部 床爪 克至
「都立晴海総合高校、起死回生の準優勝」・・・というタイトルがふさわしい大会であった。昨年、自動入替制度の導入により、十分な実力を持ちながら、2部へ降格してしまった晴海総合高校が、その屈辱をバネに、都立高校では初の、準優勝に輝いた。東京の大会で準優勝するということは、村田・十文字のいずれかを倒すということを意味し、現状ではきわめて難しいと思われていた。しかし、2部のチームが見事にその壁を打ち破った。まさに、快挙である。準々決勝では、今年度1部に昇格し、「久留米に変わる都立の新星」と、注目された都立飛鳥高校を破り、都立No.1の座を勝ち取る。大滝監督の、「都立の中では絶対にNo.1でいたい」という気持ちが選手たちに伝わり、執念の勝利となった。そして、準決勝。十文字の猛攻を食い止め、PK戦を制するという大金星を勝ち取った。大会を通して、特に活躍が顕著だったのは、晴海総合GK杉山藍子である。クロスボールに対しての勇気ある飛び出し、強烈なパンチングで、晴海のゴールを守った。浮き球のクロスは、すべて正確に対応できていた。決勝戦27分、そのGK杉山を出し抜いた畑中→渡辺のコンビネーションで、勝利を決めた村田の攻撃陣の「技」も、特筆すべきものであった。畑中・猪俣を中心としたスピーディーな攻撃で、確実に得点を取れる村田は、その強さを見せつけた。終始攻められながらも、晴海が放った3本のシュートは、いずれもスタンドを沸かせる「おしい」シュートであり、寒い中かけつけた100名を超える観客にも、見ごたえのある決勝戦となった。
2ヶ月後の4月23日からスタートする全日本高校女子サッカー選手権大会東京予選。今年、関東(6月・鹿島)に行けるチームは3つとなった。そして、関東から全国(8月・磐田)へ行けるチームも6チームに増枠された。村田・晴海・十文字・成徳は、5月4日のベスト8決めから参戦する。本大会へ向けた戦いは、さらに白熱することが予想される。

十文字 11
成立学園 0 3
日大櫻丘 0
6 0(PK3)
江戸川 0
0
吉祥
8
0
共立第二 1
PK(3-1) 0
戸山
1 1
晴海
3
大泉桜 0
0(PK4)
0
八王子
10
0
飛鳥
3
成徳 2
3位決定戦
十文字 2 - 1 成徳
国際 6 1
芦花 0  
1 0
杉並総合 0
0
文京学院
8
上水 0
2
1
五商
4 1
PK(2-4)
修徳
1
松原 2
3
0
学芸大
0
4
村田
6
優勝: 東京経営短大村田女子高校
準優勝:都立晴海総合高校
第3位:十文字高校
第4位:東京成徳大高校

決勝  2月18日(土) 15:30  私学総合運動場(新小岩) 観客120人

東京経営短大村田女子高校 都立晴海総合高校
2(1,1) 0(0,0)
清水・岡田・佐藤・加藤・渡辺・畑中・猪俣・立川・伊藤・小松・鳥海 杉山・小澤・笠井・長井・門田・山崎・
名取・布藤・関口・木村・増田
27分 渡辺 早
50分 畑中 彩香
Shoot 18 CK 7 GK 2 Shoot 3 CK 0 GK 18