第9回全日本女子ユース(U18)サッカー選手権大会東京予選 

結果
1位 日テレ・メニーナ 2位 SFIDA世田谷  3位 FC駒沢女子  4位 東京経営短大村田女子高校

総評

昨年まで、各都道府県の選抜大会であったU18大会が、日本協会の方針により単独チームの大会になることが正式に伝達されたのが、平成17年2月26日であった。すでに他の大会日程が決定している中で、この大会をどの時期に、どの会場で実施するか、検討する時間は十分ではなかった。「高校選手権上位4チームは全国大会への出場権を得る」という新項目もあり、予選を行う時期は、全国大会終了後の8月7日から、関東大会開始の1ヶ月前8月31日までの間に限定された。U15全国大会へ出場するチームへの配慮は、事実上不可能であった。リーグ戦で行うべきか、トーナメントで行うべきか、参加チーム数の予測がたたない中、十分に議論せずに、リーグ戦で行うことに決した。その際の、シードはどうすべきか・・・ノンシードのランダム抽選により、ブロックわけを行えば、極端な有利不利が生じてしまう可能性が高いため、シードを無理やり決めることとなった。「昨年のU18大会で、選抜選手が多い順に、シードとする」という、前代未聞のシード方法であったが、異論は出なかった。結局、このシードチームが、すべて予選を1位で通過していることを考えると、妥当だったと確信している。

東京予選の参加チームは19チーム。予想していた16チームを3チーム上回ってしまった。これにより、予選でダブルヘッダーになるブロックが3ブロック生じることになった。会場決めに苦悩したが、日テレさんの協力で、回避することができた。抽選会後に、棄権する学校が出た。中学生を多く抱えるチームで、試合終了時間が遅いと、帰宅時間が遅くなってしまうということで、学校長の許可が下りないという理由。試合日程をまた組み直す必要が生じた。ただ、幸いなことに、棄権が出たブロックがDブロックであったため、4日目に迎える、ベスト4決めまでの消化試合数は、対戦チーム同士で等しくなり、その点では公平性を欠くものではなかった。しかし、結果的に、総試合数は、第4シードのブロックが、第2・第3シードのブロックよりも少ないことになってしまい、不公平感がなかったとは言い切れない状況となってしまった。やはり、抽選会後の辞退は、大会運営に支障をきたすものである。

上位2チームは、関東大会出場権を得た。日テレメニーナ・SFIDA世田谷 ともに 東京を代表するにふさわしい、高い技術を持ったチームである。今回の大会では、ベスト4決において、4試合すべて、クラブチーム VS 高校チームの対決となった。他をまったく寄せ付けず、ダントツの日テレメニーナ。そして、U18大会に照準を合わせ、チームをまとめ、関東への切符を手に入れたSFIDA世田谷は、高校チームを圧倒した。高校選手権で全国ベスト8になり、あと一歩のところでU18全国出場権を得ることができた十文字高校。この東京予選には、3年が引退し、チームを作り直して直後の参加となった。全国大会を終え、お盆休み・・・そしてU18大会という日程では、あまりに準備不足だったと言える。一方、高校選手権関東大会において、ロスタイム、無念の涙を呑んだ村田女子高校。3年生が最後まで執念で戦い、高校チームとして唯一ベスト4入りを果たした。負傷者も多く、満身創痍であったが、気持ちの入ったプレーは、感動を与えるものであった。勝った方が関東へ・・・という、最終節のSFIDA・村田戦は、最後にふさわしい、白熱した試合であった。昨年まで、東京選抜として、ひとつにまとまっていた選手たちが、今年はライバルとして戦った。村田のY、SFIDAのA・・・・。昨年の同胞同士の対決には、汚いファールは無い。お互い黙々と全力を出す。そういったプレーに心打たれる最終戦であった。
                            文責: 床爪 克至 (東京都女子サッカー連盟 高校部会)
 


来年への課題として、いくつか上げられた。

@同一クラブから複数チームの参加は、たとえ登録が別であっても、原則として認めない。
ただし、以下の条件を満たす場合、審議して認める場合もある。
☆代表者が必ず別人であり、連絡先も別、スタッフも重複しないこと。
☆ユニフォームも別のものを用意し、チーム名も混乱しにくいようにすること。

Aノックアウト方式にすべきか、リーグ形式にすべきか、検討する会を設ける。
高校チームに関しては、高校リーグ上位校が、U18大会のシード権を獲得することとなっている。
クラブチームに関しては、日テレメニーナ・SFIDA世田谷が、シード権を獲得するものとする。
そのような状況の中、試合方式は、リーグか、ノックアウトか・・・・

B大会時期を検討する。土日開催にすることを第一として、会場を確保する。

CU18女子クラブ選手権大会の実施へ向けて
高校選手権東京都予選と、ほぼ同時期に、メニーナ・SFIDAを除いて、U18クラブ選手権を開催して、その上位2チームと高校選手権上位2チーム(リーグ戦シード2チームを除く)に、シード4チームを加え、計8チームでノックアウト形式の本選を8月に行ない、優勝・準優勝を決める。・・・・という案。 関東・全国へと出場する高校チームの試合過多の回避+U18年代クラブチームの試合数の確保を考えると、今後はそのような方向も模索すべきだという意見が出ている。

以上